【なぜ安い?】オフィス付き中古パソコンの安さの理由と危険性を超解説!

【なぜ安い?】オフィス付き中古パソコンの安さの理由と危険性を超解説!

中古パソコンを探していると「オフィス付き」で販売されている商品をよく見かけます。

しかもオフィスのついていない商品と比較しても価格差があまりないことも多く「どうせならオフィス付きにしよう」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

しかし本来、Microsoft Offceは単体で2〜3万円する高額なソフト。

本体価格が2〜3万円程度の中古パソコンに付属できるはずがありません。

この記事では「オフィス付き」の中古パソコンが安い理由と、ネット上で多く販売されている「Microsoft Office付き中古パソコン」の危険性について解説します。

  • 中古パソコンを検討している
  • どうせならオフィス付きがいい
  • でも何でオフィス付きなのに安いの?
ちゅーぱそ

こんな方は、ぜひお読みくださいね

目次

中古パソコンに付属するオフィスソフトと安さの謎

中古パソコンに付属するオフィスソフトと安さの謎

ネットで中古パソコンを探していると、結構な割合で「オフィス付き」で販売されている商品を見かけます。

しかもけっこう安い。

価格差があまりないなら「オフィス付き」を選びたいと考えるのはよくわかります。

でも大事な話なので最初に断言しておきますが、中古パソコンに正規版のMicrosoft Officeを安価でバンドル(付属)することは不可能です。

ちゅーぱそ

ええ?どういうこと?

オフィス付きの中古パソコンについては、けっこう闇が深くて説明が難しい部分もあるのですが、大事な話なのでできるだけわかりやすく解説していきましょう。

安価な中古パソコンになぜオフィスソフトが付いてくるの?

安価な中古パソコンになぜオフィスソフトが付いてくるの?

中古パソコンの中に、高価なオフィスソフトがついているのは、やっぱりどう考えても不思議ですよね。

もともと安価を売りにしている中古パソコンに、業者がわざわざソフトを付属する理由は「商品価値の向上」にほかなりません。

「オフィス付き」となれば当然商品価値はぐんと上がります。

しかしそこに高額なコストがかかってしまってはまったく意味がありません。

本体価格が数万円の中古パソコンに付属するには、仕入れ値の安いソフトであることが必須条件です。

ですから「オフィス付き」と称して売られている中古パソコンに入っているのは、下記の2パターンのどちらかの「正規のMicrosoft Officeではない」ソフトだと考えられるのです。

ひとつひとつ、解説していきましょう。

【問題なし】マイクロソフト製ではない「なんちゃってOffice」

「オフィス付き中古パソコン」に付属するオフィス製品として最初に考えられるのは、マイクロソフト製ではない他社が作ったOffice互換ソフト、通称「なんちゃってOffice」です。

ちゅーぱそ

え?なんちゃってOffice?

「なんちゃってOffice」というと聞こえが悪いですが、Office互換ソフトとはソフトウェアメーカーが正式にリリースしているれっきとした商品。

文書作成や表計算、プレゼンテーションなどの基本機能を提供します。

それに「.docx」「.xlsx」といったMicrosoft Office形式での保存も可能でファイルの互換性も高いので、友達や同僚とのやり取りもスムーズにできます。

具体的には、下記のようなソフトがつけられる場合が多いようです。

Libre Office
無料で利用できるソフトウェア。文書作成ソフト「Writer」、表計算ソフト「Calc」、プレゼンテーションソフト「Impress」など、ワードやエクセル、パワーポイントといったMicrosoft Office製品に似た機能を持っています。多くのファイル形式に対応しているので、他の人との共有も簡単です。
Open Office
こちらも無料で使えるソフトウェアで、世界シェアNo.1。ですが、実はOpen Officeを改良したものがLibre Officeなので、無料版ならLibre Officeを選択するのがいいでしょう。
XPS Office
有料のOffice互換ソフト。ワード、エクセル、パワーポイント互換の3製品がバンドルされたPersonal Editionであれば4,000円程度で購入可能です。非常に高機能で評判もいいため、個人使用であればこれで十分という声も多い製品です。
G Suite
Googleが無料で提供するオンラインツール。ネット接続が前提となりますが、Googleアカウントと紐づけされていてPCやスマホなどさまざまなデバイスから操作が可能です。
「Googleドキュメント」や「Googleスプレッドシート」は有名ですね。

これらのOffece互換ソフトはどれも手軽に使えて機能も充実しているので、価格の安い中古パソコンとの相性は抜群です。

ただこれらを「Office付き」としてしれっと販売する方法は、いらぬ誤解を招くことになるのであまり関心しないというのが、当サイト管理人の意見ではあります。

まうす

利用する分にはまったく問題ない製品なんだね

【問題あり】正規品ではないMicrosoft Office

中古パソコンにオフィスソフトをつけて販売するケースのもうひとつは、正規品ではないMicrosoft Officeライセンスが付与されているパターン。

こちらはかなり問題が多いです。

Microsoft Officeの正規版は高額で、基本的には過去バージョンの中古品も存在しないしくみになっているので、中古パソコンにインストールされている「Office 2019」などは正規品ではない可能性が非常に高いです。

正規品のMicrosoft Office

正規品として購入できるMicrosoft Officeは、サブスクリプション版の「Microsoft 365」と永続ライセンス版の「Office 2021」があり、それぞれ下記のような違いがあります。

名称Microsoft 365Office 2021
販売形態サブスクリプション永続ライセンス
ライセンス期間1年(毎年更新)永年
インストール可能台数5台2台
アップグレード可(常に最新版)不可
テクニカルサポートありなし
価格12,984円/年
1,284円/月
32,784円~

サブスクリプション版のMicrosoft 365は、契約している限り最新のソフトウェアが使えますが、買い切り型のOffice 2021はアップグレードできません。

これはOffice 2013以降採用されたもので、一度買えばソフト自体は使い続けることができますがアップグレードには未対応。

同じバージョンを永続的に使う権利が付与されているので「永続ライセンス版」というのです。

どちらにしても高額で、中古パソコン本体と別にこれだけの費用がかかってくるとなると、少し考えてしまいますよね。

ちゅーぱそ

確かに高いです

まうす

でも何でそれが安く付属できるんだ?

非正規品Microsoft Officeとは?

正規品のMicrosoft Officeは高額。

ですから中古パソコンについてくる安価なMicrosoft Officeは100%非正規、使っちゃダメなOfficeです。

実は非正規品のMicrosoft Officeにはかなりの種類があって、その全体を把握するのは困難なのですが、いずれにせよ不正利用なので、絶対に使ってはいけません。

ただしユーザー側からは正規品なのか非正規品なのか見分けがつきにくい点、使っている分には非正規品であっても何ら変わらず使えてしまっている点など、不正と気づかずに利用してしまっているケースがほとんどです。

しかし非正規品の場合、気づかず使っているユーザーにも、下記のようなリスクがあるので注意が必要です。

  • ユーザー認証ができない
  • 今まで使えていたのにある日突然使えなくなる
  • 端末を初期化した後に再インストールできない
  • 指示されたダウンロード先からウイルス被害に遭う
  • 購入時に悪質な業者に個人情報を抜き取られる
ちゅーぱそ

こ、怖すぎる…

いくら安いからと言って、非正規品を使うことはぜったいに避けるべきです。

非正規品Microsoft Officeのしくみ

非正規品Microsoft Officeのしくみ

中古パソコンに使われている非正規品Microsoft Officeは、次の2種類のうちどちらかである確率が高いです。

法人向けボリュームライセンスの不正利用

Microsoft Officeには法人向けのボリュームライセンスというものがあります。

例えばユーザー数1,000人規模の会社の場合、利用する社員ひとりひとり個別にライセンス付与していたら管理がとても大変です。

そこで、企業や団体全体でひとつの大きなライセンスを契約し、システム管理者ひとりで管理できるようにしたのが法人用ボリュームライセンスです。

契約が複数年にわたり、付与されるアカウント数にも余裕がある場合、管理用のアカウントさえわかっていれば「タダ乗り」できてしまう可能性があります。

実在する団体のアカウントを不正入手してタダ乗りするケースや、悪徳業者自らが法人アカウントを所持して、契約数を上回るライセンスをバラまき販売するケースなどが考えられます。

いずれにしても、ライセンス期限が切れて元の団体が契約更新をしなかったり、既定のユーザー数を超えてライセンスを発行したりといった理由で、ある日突然使えなくなるというような被害が想定されます。

また、何らかの理由でパソコンを初期化した場合、プリインストールされていたはずのOfficeがインストールできない、というような被害も考えられます。

不正のしくみ
考えられる被害
  • 実在する法人アカウントのタダ乗り
  • 業者の管理するアカウントのバラまき販売
  • ある日突然Officeが使えなくなる
  • 初期化したPCに再インストールできない

個人向けOEM版ライセンスの不正利用

次に考えられるのは、個人向けに発行されたOEM版ライセンスの不正利用です。

OEM版といわれても何のことだか分からないと思いますが、新品のパソコンにMicrosoft Officeがバンドル(付属)されているのをご存じの方も多いでしょう。

ちゅーぱそ

ああ、見たことあるある

まうす

新品のパソコンには多いよね

あの「パソコンに付属しているOffice」のことをOEM版ライセンスと言います。

OEM版ライセンスの特徴として、インストールできるPCはバンドルされた製品1台に限られるというものがあり、他のPCにインストールした場合はライセンス規定違反となります。

一度インストールしたライセンスは、ユーザーのMicrosoftアカウントと紐づけて登録されるため、例えライセンスキー(登録に必要なパスワードのようなもの)があっても他人には使えないしくみとなっています。

まうす

OEM版は他のPCにインストールしちゃダメなのか!

ちゅーぱそ

え?それじゃ何で出回っているの?

OEM版ライセンスの非正規品が出回っている理由は謎も多いのですが、Officeがバンドルされているパソコンを購入しても、結局インストールしなかったという人は一定数いると想定されます。

また、パソコンメーカーに納入されたものの、実際には使われずに工場に残っていたOEM版の製品パッケージが、どこからか横流しされているのではないか?という噂も耳にします。

こういった使われなかったライセンスが、本来存在しないはずの「中古のOffice」として、一定数中古パソコン市場に出回っている可能性は否定できません。

そして入手ルートは非正規であっても、中身はマイクロソフトが発行した本物のライセンスだという場合、実際には何の問題もなく使えてしまうというのもこの問題をわかりにくくしているところ。

こういったものを安価で手に入れた、モラルの低い業者が罪の意識も低く販売しているということも考えられます。

すべてが不正入手したものなのかというとそれも断定できず、なかなか明言が難しい部分ではありますが、マイクロソフト自身が「OEM版はバンドルしたPC以外へのインストール禁止、再販禁止」を明言している以上、OEM版の中古パソコンへのバンドルは不正利用にあたります。

今後、目に余る行為に対してはマイクロソフトも厳重に対処してくるでしょう。

不正のしくみ
考えられる被害
  • 個人用OEM版の不正再利用
  • けっこうな数のOEM版が中古市場に流通している?
  • 普通に使えてしまう
  • ただし今後どうなるかわからない
まうす

なるほど闇が深い

ちゅーぱそ

もう何を信じていいのやら…

非正規品Office入り中古パソコンの見分け方

非正規品Office入り中古パソコンの見分け方

「オフィス入り」の中古パソコンには「いいオフィス入り」と「悪いオフィス入り」があることは、これまでの解説でお分かりいただけたでしょうか?

  • いいオフィス入り:「なんちゃって」Offfice互換ソフト入り
  • 悪いオフィス入り:「非正規品」Microsoft Office入り

下記の画面は、ある中古パソコン販売店の購入ページの一部。

ショッピングカートでオフィス製品を選べるのですが「いいオフィス」と「悪いオフィス」が一緒に並んでいますね。。。

まだまだこういった業者も多いのが実態ですが、ユーザー自身がしっかり知識を持って正しく購入することで、モラルの低い業者が自然と淘汰されていくようになるといいですね。

どこから入手したのか怪しげなOfficeたち

おすすめの中古パソコン専門店5選

安心の中古パソコン専門店5選

怪しげな非正規品のMicrosoft Officeを掴まされないためには、そういった商品を取り扱わない、信頼のおけるショップを選ぶのが大事です。

数ある中古パソコンショップの中から、本当に信頼できるおすすめのショップを5つご紹介します。

おすすめ①|Qualit(クオリット)

Qualitの概要

大手運営の安心感/ワンランク上の品質管理が魅力

  • 大手通信商社「横河レンタ・リース」が直接運営する中古パソコンショップ
  • 日本ヒューレット・パッカードのプラチナパートナーとしての実績を生かした豊富な商品在庫、厳格な品質管理が特長の信頼できるショップ
  • 商品ラインアップは法人モデル(HPが主力)中心でコンシューマモデルはほぼ扱いなし
  • かんたん評価
コスパ品質保証送料・納期信頼性
セール品有厳選商品1年間1万円以上無料大手商社運営
  • 取扱商品(品揃え)
WindowsMac個人向けPCゲーミングPCスマホ・タブレット
在庫豊富常時在庫取扱なし業務用WS取扱なし

\業界基準を超えた厳格な品質管理!/

おすすめ②|Be-Stock

Be-Stockの概要

法人モデル中心でThinkPadに強い!

  • 企業・団体へのシステムインテグレーション事業を展開する「アイ・ティー・エス・ジャパン株式会社」が運営
  • レノボのThinkPad専門の専門店と、その他の中古パソコン専門店の2店舗
  • 1993年設立の実績ある中古パソコンショップ
  • 法人モデル中心だがMacやiPadの在庫も豊富
  • かんたん評価
コスパ品質保証送料・納期信頼性
良レベル明確・詳細1年間1,100円30年の歴史
  • 取扱商品(品揃え)
WindowsMac個人向けPCゲーミングPCスマホ・タブレット
在庫豊富常時在庫多少あり在庫なし常時在庫

\1年保証!30年の実績!/

おすすめ③|PCWRAP

PC WRAPの概要

業界最長3年間保証!安心で選ぶならここ!

  • 中古パソコン販売歴20年の老舗
  • 運営は「株式会社エスエヌシー」システム開発やITシステム構築・運用、リユース事業を展開
  • 業界最長の3年保証
  • 全商品にWPSOffice2を無料で付属
  • かんたん評価
コスパ品質保証送料・納期信頼性
普通レベル普通レベル業界最長3年9,999円以上無料販売歴20年
  • 取扱商品(品揃え)
WindowsMac個人向けPCゲーミングPCスマホ・タブレット
在庫豊富常時在庫取扱なし業務用WS取扱なし

\業界最長3年保証!販売歴20年!/

おすすめ④|IOSYS(イオシス)

イオシスの概要

MacやiPad、Apple製品の在庫一番は一番!

  • 秋葉原や新宿、大阪、名古屋、福岡、神戸など、全国13店舗
  • 「けっこう安い」が目印の中古ショップ
  • 個人向け商品に強い。MacやSurfaceといったおしゃれなパソコンの在庫が多い
  • スマホやタブレットの在庫も豊富
  • 「けっこう高い」買取もおすすめ
  • かんたん評価
コスパ品質保証送料・納期信頼性
普通レベル独自ランク明確3か月970円~実店舗が有名
  • 取扱商品(品揃え)
WindowsMac個人向けPCゲーミングPCスマホ・タブレット
常時在庫在庫豊富在庫豊富多少あり在庫豊富

\「けっこう安い」でおなじみ!/

おすすめ⑤|ジャンクワールド

ジャンクワールドの概要

とにかく安い中古パソコンが欲しい人に!

  • 運営はリサイクル事業を営む「株式会社アールキューブ」
  • 年間販売台数50,000台。在庫量豊富
  • 価格が安い
  • ゲーミングPCも取扱い
  • 保証は30日間と短め
  • かんたん評価
コスパ品質保証送料・納期信頼性
価格は安いランク表示なし保証期間30日送料900円年間販売5万台
  • 取扱商品(品揃え)
WindowsMac個人向けPCゲーミングPCスマホ・タブレット
在庫豊富多少あり取扱なし在庫豊富取扱なし

\年間50,000台の販売実績!激安中古PC/

まとめ|オフィス付き中古パソコンの謎について

まとめ|オフィス付き中古パソコンの謎について

オフィス付きなのになぜか安い中古パソコンの謎について解説してきました。

  • Microsoft Officeは基本的に高額
  • Office互換の「なんちゃってOffice」は使って問題なし
  • 非正規のMicrosoft Office付き中古パソコンは要注意

個人であれば「なんちゃってOffice」でも十分使えます。

ネット接続できるならGoogleの提供する「G Suite」もかなり便利。

今や、必ずしもMicrosoft Officeは必須とは言えないソフトとなっています。

中古パソコンを選ぶというコスト意識の高いユーザーさんは、この機会に「Microsoft Office離れ」を検討してもいいかもしれませんよ。

この記事が、みなさんの中古パソコン選びの参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

中古パソコン専門サイト「ちゅーぱそ!」管理人。
仕事でMac、自宅でWindowsを使う二刀流PCユーザー。
本業はクリエイティブディレクター。IT・通信関連企業の販促企画・制作ディレクションに従事しています。
MCPC「スマートフォン・ケータイアドバイザー」認定。スマホ料金サイト「めるまえ通信」運営中。
東京・秋葉原のジャンクショップ巡りが最近の趣味。

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